『韓非子』功績無き者を評価して良いのか

『韓非子』という書物は、実に魅力的である。 いわゆる儒教的な考え方への徹底的な批判であり、批判というものの持つ鋭さや力強さに満ちている。 マネジメントという観点から、『論語』と『韓非子』、あえてどちらを選ぶかと問われたら、僕は『韓非子』の方を選んでしまう。» 続きを読む

『韓非子』前にも進めず後ろにも引けず

中国の古典の素晴らしさは、読むたびに新しい発見があるということである。 韓非子を読んでいて、面白い話が目に留まった。 延陵の卓子という人物が馬車に乗って馬を御するとき、馬の前にはかぎ形をした「むながい」という馬具を付け、手には先に針の付いた鞭を持ったという。» 続きを読む

『韓非子』上下の欲は一致するのか

「上下、欲を同じくするものは勝つ」と言われる。 確かに、組織と個人の目標が一致し、リーダーとメンバーの目指す方向が統合されていれば、大きな成果を生むであろう。 しかし、そのようなことは無理だと、韓非子は言う。» 続きを読む

『韓非子」猛犬注意!

良い商品を作り、適切な価格設定をし、サービスも充実させ、広告宣伝をしても、ビジネスがうまくいかないという話である。 ある酒屋がいた。 良い酒を造り、正直に客に接し、幟も高く立てているのに、全く酒が売れないのである。» 続きを読む

『韓非子』仕事のツボ

木を削って人形を作る際には、鼻は大きめに、目は小さめにしておく方がいいらしい。 小さめの鼻を大きくしたり、大きめの目を小さくしたりすることは出来ない。 しかし、大きめの鼻、小さめの目が気に入らなければ、削ればいい。» 続きを読む

『韓非子』ミスショットとナイスショット

優れたリーダーは、メンバーをモチベートし、同じ方向へと導く。 しかし、そのようなリーダーは滅多にいないし、また、滅多になれるものでもない。 「上司留守、明るい職場で絶好調」というサラリーマン川柳があるように、現実に多いのは、メンバーのやる気を阻害し、チームをバラバラにしてしまうリーダーである。» 続きを読む

『韓非子』嘘と夢の違い

孔子の弟子である曾子の妻が市場へ買い物に出かけようとした。 子供が連れて行ってくれと泣いてせがむので、困った妻は、 「良い子で待っていなさい。帰ってきたら、豚を殺してご馳走を作ってあげる」» 続きを読む

『韓非子』人には逆鱗あり

有名な「逆鱗」という言葉の元になった話である。 昔、彌子瑕(びしか)という小姓がおり、衞の君主の寵愛をうけていた。 衞の国の法律では、君主の車を勝手に使えば、刑罰として足を切られることになっていた。» 続きを読む